どうぞ覚えてください、 あなたは土くれをもってわたしを作られた事を。 ところが、わたしをちりに返そうとされるのか。
主なる神は土のちりで人を造り、命の息をその鼻に吹きいれられた。そこで人は生きた者となった。
されど主よ、あなたはわれわれの父です。 われわれは粘土であって、あなたは陶器師です。 われわれはみな、み手のわざです。
あなたは顔に汗してパンを食べ、ついに土に帰る、 あなたは土から取られたのだから。あなたは、ちりだから、ちりに帰る」。
ちりは、もとのように土に帰り、霊はこれを授けた神に帰る。
「主は仰せられる、イスラエルの家よ、この陶器師がしたように、わたしもあなたがたにできないのだろうか。イスラエルの家よ、陶器師の手に粘土があるように、あなたがたはわたしの手のうちにある。
陶器を造る者は、同じ土くれから、一つを尊い器に、他を卑しい器に造りあげる権能がないのであろうか。
陶器が陶器師と争うように、 おのれを造った者と争う者はわざわいだ。 粘土は陶器師にむかって 『あなたは何を造るか』と言い、 あるいは『あなたの造った物には手がない』 と言うだろうか。
主よ、あなたがその民を恵まれるとき、 わたしを覚えてください。 あなたが彼らを救われるとき、 わたしを助けてください。
あなたは人をちりに帰らせて言われます、 「人の子よ、帰れ」と。
主よ、人のいのちの、いかに短く、 すべての人の子を、いかにはかなく造られたかを、 みこころにとめてください。
わたしの苦しみ悩みをかえりみ、 わたしのすべての罪をおゆるしください。
わたしの力は陶器の破片のようにかわき、 わたしの舌はあごにつく。 あなたはわたしを死のちりに伏させられる。
穴に向かって『あなたはわたしの父である』と言い、 うじに向かって『あなたはわたしの母、 わたしの姉妹である』と言うならば、
記憶せよ、わたしの命は息にすぎないことを。 わたしの目は再び幸を見ることがない。
しかしわたしたちは、この宝を土の器の中に持っている。その測り知れない力は神のものであって、わたしたちから出たものでないことが、あらわれるためである。
まして、泥の家に住む者、 ちりをその基とする者、 しみのようにつぶされる者。
なにゆえ、わたしのとがをゆるさず、 わたしの不義を除かれないのか。 わたしはいま土の中に横たわる。 あなたがわたしを尋ねられても、 わたしはいないでしょう」。
あなたはわたしを乳のように注ぎ、 乾酪のように凝り固まらせたではないか。
見よ、神に対しては、わたしもあなたと同様であり、 わたしもまた土から取って造られた者だ。
すべての肉は共に滅び、 人はちりに帰るであろう。
また神は、彼らがただ肉であって、 過ぎ去れば再び帰りこぬ風であることを 思い出された。
あなたがみ顔を隠されると、彼らはあわてふためく。 あなたが彼らの息を取り去られると、 彼らは死んでちりに帰る。
主はわれらの造られたさまを知り、 われらのちりであることを 覚えていられるからである。
あなたの名を呼ぶ者はなく、 みずから励んで、あなたによりすがる者はない。 あなたはみ顔を隠して、われわれを顧みられず、 われわれをおのれの不義の手に渡された。